「地価上昇率全国トップ」の土地評価、新人係員の奮闘
千歳市の職員を紹介する連載「Spirit of CHITOSE」。ここでは、様々な場面で活躍している職員を紹介しています。
今回は、税務課土地係に所属するHさんです。
PROFILE S.H
総務部 税務課 土地係 。2023年に新卒(短大卒)で千歳市役所に入庁。税務課土地係に配属され、現在は2年目。趣味は読書や刺繍というインドア派。
ー普段の仕事内容について教えてください。
H:税務課土地係で固定資産税の賦課業務や土地に関する証明書の発行、納税通知書の発送などを行っています。メインは賦課業務で、係員ひとりひとりに担当地区が割り振られています。担当地区の現況調査を行い、土地の評価を見直しています。土地係は係長を含めて5名在籍していますので、市内を5つの地区に分けて担当しています。
配属当初は、先輩職員の皆さんに、固定資産税や土地の評価について基礎的なことから丁寧に指導していただけたのでありがたかったです。最初はわからないことだらけでしたが、最近は業務の全体像や流れもわかってきました。
ー1年間の業務の進め方について教えてください。
H:年度初めは、固定資産税の納税通知書を発送する準備をします。発送後は、通知書に関する問い合わせがたくさん来るので、その対応を行います。問い合わせの対応業務が落ち着く夏から秋頃にかけては、土地評価に関する業務をメインに進めます。
10月頃からは市内の土地全域を見るため、調査する人とドライバーの二人一組でペアを組んで現況調査を行います。調査に基づいて、評価が正しいのか、土地の所有者が正しいのかの確認を行います。この作業は、12月初旬ぐらいまでかかります。
土地の現況調査が終わったら、評価計算システムに新しい評価を入力していきます。1月に入ると納税通知書に印字されるようシステムのチェックを行っていきます。システム反映後は、現況調査の報告書を基に評価が間違っていないか、所有者が間違っていないかなどをチェックしていきます。固定資産税は、毎年1月1日現在に所有権を登記している人に対して課税されますので、間違いがないよう丁寧にチェックを繰り返します。
ー2023年は住宅地の公示地価の上昇率が全国トップとなりましたが、評価替えはどうでしたか?
H:土地の評価替えは、3年に1回のペースで行いますが、新卒で入り1年目が評価替えの年だったので大変でした。「どのように評価したらいいんだろう」と悩むときもありますが、地方税法を確認し、それでもわからないときは先輩職員に聞きながら進めました。土地の評価額が急激に上昇しても税額の上昇は緩やかになる負担調整措置を行っています。
ー仕事のやりがいや魅力は
H:魅力は、税の知識が身につくことですかね。自分の私生活にも役立つ知識が身につくのは本当によかったと思っています。専門知識を問われるため、難しさを感じる面もありますが、日々勉強しながら、自分自身の知識をアップデートしています。幅広い知識を学んだり新しい物事に出会うことが好きなので、成長できている実感があり毎日が楽しいです。
また、税務課は市政運営の根幹となる税金を扱っており、市民の皆様の大切な“お金”を扱うので、責任感を持ちながら仕事をしています。税金を扱うことにプレッシャーを感じることもありますが、自分の行動が市政運営を支えていることにやりがいを感じています。
あと、余談ですが、現況調査で市内をあちこち運転するので、「あ、こんなところにおしゃれなお店ができてる!」みたいな発見があり、楽しいです。そのような点からも土地係でよかったなと思います(笑)。地域を知るきっかけになり、ますます千歳が好きになりました。
ー印象に残っているエピソードはありますか
H:入庁して半年が経ったころ、窓口で市民の方に怒られたことがあります。怒られている最中は、驚きで泣いてしまいました。数日間落ち込んでしまったのですが、自分の市民対応を見直すきっかけになりました。
後で冷静になって自分の行動を振り返ると、知識が乏しいが故に市民の方をお待せしてしまったことが原因だと考えています。いまとなってはいい経験ができたと思えるようになり、自分の未熟な部分と向き合うきっかけにもなりました。もう2度とこんな想いをしたくないと頑張る力にもなりました。
ー仕事をするうえで大切にしていることを教えてください。
「よく寝て、よく休む。」・・・そして「よく食べる」ですね!笑
寝不足だと精神的に追い込まれミスをすることが多くなるので、健康第一を大切にしています。また、自分はメンタルが弱いので、あまりネガティブに考えすぎないようにしています。自分ひとりで抱え込まないようにわからないことは、周りの先輩や上司にすぐ相談することを心掛けています。
ーどんな職員になりたいですか
ありきたりかもしれませんが、市民の方に寄り添い、信頼される職員になりたいです。市民の方が困っていたり、知らないことがあったときに寄り添い解決できるよう、勉強して知識を増やしていきたいです。また、職場の皆さんからも「Hにお願いしたら大丈夫」と思っていただき、安心して仕事を任せてもらえるような職員になりたいです。
ー千歳市を受験した理由はなんですか。
H:学生時代は、図書館司書か市職員になりたいと考えていました。図書館司書は狭き門で募集も少なく、それなら「いろいろな経験ができる市職員になりたい」と思うようになりました。千歳市を受験した理由は、千歳市の公式動画「ソラタヨ」にあがっていた「はたちのつどい」の密着取材を見て、千歳市職員が「活き活きと仕事に取り組んでいる」姿に感銘を受けたからです。
ー実際に市役所に入ってみたらどうでしたか
H:入ってみたら思ったより、和やかな雰囲気でびっくりしています!笑。市役所といえば、お堅い職員が黙々と淡々と仕事をしているイメージだったので…(苦笑)。実際は、市民の方と笑顔で話をしていたり、職員同士も適度に雑談するなど明るい職場だなと実感しています。
ー最後に受験生へメッセージをお願いします。
H: 入庁当初は、覚えることが多くて大変ですが、上司や先輩方から丁寧に教えていただいたことで、今では自分で工夫しながら働くことができ、とても楽しいです。また、他部署と関わっていくにつれ、市役所ではどのような仕事をしているのかが自然と分かっていくのも面白いところだと思います。
就職活動中は体調に気を付けて、最後まで諦めずにやりきってください! 応援しています!
※記事内容は、2024年8月時点のものです。