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みんなで、まちづくり。~ちとせ未来ビジョンの実現に向けた取組~

千歳市の職員を紹介する連載「Spirit of CHITOSE」。ここでは、様々な場面で活躍している職員を紹介しています。

今回は、商業労働課 主査付(エリアマネジメント推進担当) 兼 商業振興係に所属するTさんです。

PROFILE  R.T
産業振興部 商業労働課 主査付(エリアマネジメント推進担当) 兼 商業振興係  。2023年に社会人経験枠で千歳市役所に入庁。2023年5月に新設されたエリアマネジメント推進担当の初期メンバーとして配属され、現在は2年目。趣味は、映画鑑賞とガーデン巡り。


ー普段の仕事内容について教えてください。

T:中心市街地の活性化に向けて、千歳のマチナカに日常的な賑わいを創出するための業務をしています。「エリアマネジメント」という考え方を取り入れて、マチの賑わいづくりに取り組んでいます。

エリアマネジメント」は聞きなれない言葉だと思いますが、一言でいうと「特定のエリア」において、社会課題の解決エリアの価値向上を目指して、「地域(民間)が主体的に行う取組」のことです。

"まちづくり"は、市役所のような行政の仕事っていうイメージが強いと思うんですけど、そうではなく、民間の人たちも一緒に連携して"まちづくり"をしていこうという考え方です。私たちは、エリアマネジメントを略して「エリマネ」と呼んでいます。

ー「特定のエリア」とは、どこですか?

中心市街地のうち、グリーンベルト周辺の「まちの顔エリア」を、エリマネの対象地域にしています。2021年度からこの取組がスタートし、地域の企業や団体・行政などで組織された「ちとせエリアプラットフォーム」を立ち上げ、議論や社会実験を重ねながら、このエリアが目指すべき将来像を「ちとせ未来ビジョン」としてまとめました。


ー1日の業務の流れは?

それが決まってないんですよ(笑)。 ルーチンワークは全くなくて、毎日違う仕事をしています。なので、その都度、目の前の仕事をどう処理するかを考えてやっていますね。

例えば、今だと「空と川のOUTDOOR*FESTIVAL 2024(※9月15日開催)」の準備をしています。備品を発注したり、チラシを作ったり、事業者さんと打ち合わせをしたり。今度実施するイベントも、グリーンベルトを「どう有効活用できるか、どうやったら楽しい空間にできるか」を考えて企画・運営しています。イベントも毎年違うコンセプトなんです!

なので、今年も新しいことにどんどんチャレンジして、関わる人も年々増えています。そういう意味では、事業者さんとの調整が一番多いかもしれないです。

ー市役所内のポータルサイトにアップされる「エリマネ通信」もTさんが作っているのですか?

そうですね。エリマネは、関わる方が本当に多いので、私たちの活動を知っていただく目的で作成しています。 民間の事業者さんはもちろんなんですけど、庁内でも関わる方が多いです。例えば、庁内で調整事があるとき、「私たちはこういう活動していて、こういう事で困っているんです」と話をするより、私たちの活動をある程度知っていただいた状態で話をすることで、調整もスムーズになります。皆さんの協力を仰ぐためにも、共感を得やすいような、記事作りを心がけています。

エリマネ通信【Vol.01】                                        エリマネ通信【Vol.02】

ーTさんは民間企業で5年ほど社会人経験がありますが、民間企業と市役所の違いは感じますか?

T:違いですか?うーん…。社会の役に立つための活動という意味では同じですが、民間企業のときは営業をしていたので、どうしてもノルマだったり数字的な目標を求められました。市役所は、「市民のため、このマチのため」という考え方がブレないとこが大きな違いですかね。

あとは、市役所の仕事の幅広さには驚きました。同期と話をしていても「そんな仕事も市役所にあるんだ!」ってなります。まだまだ、知らないことだらけです!笑

ー仕事のやりがいや魅力は?

T:市役所の仕事って幅広いですけど、全ての行動が必ずこのマチのためになること市民のためになることなので、誰かの役に立てるっていうやりがいは必ずあるなと思います。いま私がやっている業務は、マチの未来を作るような仕事なので、すぐに結果はでないと思いますし、 カタチになる頃には異動しているかもしれませんが、未来に何かを残せることに、とてもやりがいを感じます

どんなに小さな業務でも、その積み重ねでマチは作られていくと思いますので、「千歳の未来に何を繋げられるか」を意識しています。すぐに大きなことができるとは思いませんが、自分も何か1つでも積み重ねられたら嬉しいなと思って、日々の業務に取り組んでいます。

空と川のOUTDOOR*FESTIVAL 2024 内のコンテンツ
ちとせまちライブラリー ブックフェスタ ~“りんご箱×本”つながるちとせ人~ の様子

「“りんご箱×本”つながるちとせ人」は、公設卸売市場から寄贈を受けた木製の“りんご箱”を、参加者が自由に自己表現できる“本棚”として利活用し、グリーンベルトに持ち寄って、本を通じた出会いや交流を楽しみます。
 千歳川にサケが遡上して毎年戻ってくるように、りんご箱本棚が毎年戻ってくる、持続可能なプロジェクトです。

ー印象に残っているエピソードはありますか?

T:ちょうど1年ほど前、入庁して2か月ほどの時期に大きなイベントがあったのですが、イベントに出展する事業者さんから「Tさんのおかげで不安が払拭されました。このイベントに参加して本当に良かったです」というお言葉をいただいたときは嬉しかったです。当時は、私自身もわからないことだらけでしたが、わからないなりに前に進まないといけないので、伴走するつもりで寄り添うことを心がけました。

イベントは、同じ目標に向かって「皆さん一緒にやりましょう」ってやるんですけど、皆さんそれぞれに事情があって、課題があって、不安があってという状態。「大丈夫ですか。困ってることありませんか」と一言声をかけるだけでも、その不安が和らぎ、物事が前に進むことを実感しました。

「0」を「1」にすることは大事だと思うんですけど、困りごとや不安ごとがある状態「-(マイナス)」を「0」にすることも同じくらい大事だと感じました。

イベントに出展する地元学生との打ち合わせ

ー仕事をするうえで大切にしていることを教えてください。

先ほどお話した困ってる方に親身になって寄り添うっていうことにも関わるんですけど、「初心を忘れない」ことですかね。市役所に入って間もない頃の "不安な気持ち” ”困りごと” ”わからなかったこと” っていうのを忘れないでおくと、 将来後輩ができた時に「自分もこうだったから」と寄り添えるんじゃないかと思います。

あと、エリマネによるまちづくりにおいても、「自分だったらどういうマチにしたいか」「自分だったら何が欲しいか」っていう視点も大切にしたいです。千歳に来て、最初に私が感じた不便さやマチへの不満を忘れない。そういう意味でも、初心を忘れないことだと思います。

ーこれからどんな職員になりたいですか。

必ず誰かの役に立つ」という想いを忘れずに行動できる職員になりたいです。市役所なので異動はあると思いますし、やりたいことも変わると思いますが、「必ず誰かの役に立つ」という軸がブレない職員になりたいです。

1日のスケジュール

ー千歳市を受験した理由はなんですか。

K:札幌生まれ札幌育ちなんですけど、祖母が千歳に住んでいて、子どもの頃からよく遊びに来ていたので、愛着がありました。他の自治体と比べたときに、千歳はちょうどいい規模感・距離感でした。入庁してからもその感覚は変わっていないです。私が起こしたアクションに対して、マチの反応がわかる。成果が見えやすいっていうんですかね。少しずつ知り合いの輪が広がっていく感じも心地いいです。

本音をいうと転職したいなと思っていたときに、千歳市がたまたま追加募集をしていたってこともありますが(笑)…それも含めてご縁ですね。


キンボール大会に出場したメンバー。チーム名は「ニューWLB(ワークライフバランス)」。
年齢も部署もさまざまなメンバーがいます。

休みの日は、予定をびっしり詰め込むタイプじゃないので、その時々にやりたいことをやっています。おばあちゃんの家に行ったり、映画をみたり。
市役所のメンバーが中心となって活動しているキンボールというスポーツにもたまに顔を出しています。気ままにゆる~く楽しんでいます。


ー最後に受験生へメッセージをお願いします。

K:就職活動を通じて、「自分がどうしたいのか、どうありたいのか」を問い続けてほしいと思います。私が就職活動をしたときは、自分の軸が見つからないまま就職して、「 ちょっと違ったな」って思うことがあったので、「就職した先の自分がどうなっているのか、どうありたいのか」を自分の中でイメージしておくことが大切かと思います。

空と川のOUTDOOR*FESTIVAL 2024 内のコンテンツ
~チョークで道路アート~ 
道路という公共空間に、千歳の「好き」を絵や言葉で自由に表現する企画。


◎あとがき


今回、取材場所に選んだのは、「まちライブラリー@ちとせ」。
全国に広がっているまちライブラリーですが、千歳においては市が地域の交流拠点として整備し、一般社団法人まちライブラリーに委託をして運営しています。誰でもワークショップやイベントを開催でき、本をきっかけに人がつながるコミュニティスペースです。

「まちライブラリーでは、高校生がおしゃべりしている横で、おばあちゃんたちが健康麻雀をしているんですよ。私、その光景がすごくいいなと思ってて」とTさんは笑顔で語ってくれました。

※記事内容は、2024年9月時点のものです。